九州/ 大分県

日田 ひた

「山あいに思いがけない「都」あり・天領日田」

 美しい山々に囲まれた日田盆地は、かつて政治・文化・経済において九州の中心をなした。
 幕府御用達の豪商たちの活躍、文人墨客の往来、町人文化の繁栄など、栄華を極めたまちの名残が今も随所に光る。
 晩秋から春先に現れる底霧は、「湖底から生まれた水の郷」という伝説もうなずけるような神秘的な光景を創り出し、今も昔も、まち、ひと、歴史・・・日田の全てを、やさしく包み込む。

■交通
(JR)JR日田駅 
 JR博多駅(鹿児島本線経由:特急)1時間10分
 JR大分駅(久大本線:特急)1時間40分
 JR久留米駅(久大本線:特急)40分
 (バス)日田バスターミナル TEL0973-22-7681
 福岡空港(高速バス)1時間24分
 JR博多駅(高速バス)1時間40分
 西鉄天神高速バスターミナル(高速バス)1時間35分
 別府・北浜バスセンター(高速バス)1時間20分
 JR長崎駅(高速バス)2時間20分
(車)
 福岡IC 1時間10分、大分IC 1時間15分、熊本IC 1時間30分、新鳥栖駅 50分

日田の見どころ

日田市豆田町

 慶長6年(1601)、小川光氏が丸山城を築城の際、城下町として建設された「豆田町」は、江戸時代初期から天領(徳川幕府の直轄地)となり、九州の政治・経済、文化の中心として栄えました。碁盤目状の町並みには旧家や資料館が立ち並び、近世後期の町人・商人町の面影を色濃く残す貴重な地区で、重要伝統的建造物群保存地区に選定されている。

交通 JR日田駅より徒歩15分、日田ICより車5分

屋形船と鵜飼

 天領の優雅な面影を今に伝える、水郷日田の風物詩と言えば、「屋形船」と「鵜飼」。豊臣秀吉の家臣が岐阜から鵜匠を連れて来て始められたのが日田の鵜飼い。かがり火を灯し、鵜を操る鵜匠の技を眺めながら屋形船での水上の宴が楽しめる。
※鵜飼いは5/20〜10/31

交通 JR日田駅から徒歩15分、日田ICから車10分

咸宜園(かんぎえん)

 江戸後期の日田の儒学者 廣瀬淡窓(ひろせたんそう・1782〜1856)が開いた私塾 咸宜園。開塾から明治30年の閉塾までに全国からの入門者は延べ約5000人を数える。数々の個性的な教育で知られ、蘭学者 高野長英や兵学者 大村益次郎など、歴史に功績を残した人物を輩出。昭和7年に国指定の史跡に選定される。また、咸宜園教育研究センターでも、咸宜園や廣瀬淡窓の資料等が見学できる。
平成27年4月、近世日本の教育資産群の一つとして日本遺産に認定された。

交通 JR日田駅から徒歩10分、日田ICから車5分

日田祇園山鉾会館

 国の重要無形民俗文化財の指定を受け、7月20日過ぎの土・日曜に行われる「日田祇園の曳山行事」で巡行する5基に飾り山鉾1基を加えた山鉾や見送幕など祇園祭に関するものが中心に展示されている。

交通 JR日田駅徒歩10分、日田IC車10分

日田の年中行事

天領日田おひなまつり

2月15日〜3月31日
豆田地区・隈地区・その他

日田は江戸幕府の西国筋郡代が置かれ、九州随一と言われる程の繁栄を極めたところで、「おひなまつり」発祥の町としても知られている。掛屋を中心とする豪商たちが活躍し、町人文化が花開いた日田の旧家には、京都や大阪で買い求めた絢爛豪華なひな人形やひな道具の数々が今も残されている。期間中、豆田地区や隈地区の旧家や資料館などで一斉に展示・公開されいる。

日田川開き観光祭

5月20日以降の土・日曜日
市内一円、(花火大会:三隈川河畔)

 鮎漁の解禁に合わせて行われる最大のイベント。巨大桶を使ったはんぎり源平合戦や、水上ステージでの催し等が行われ、2日間で計1万発の花火が打上げられる。花火の音が周囲の山々に響き、日田盆地ならではの体感花火を味わうことができる。

日田祇園

7月20日過ぎの土・日曜日
豆田地区、隈地区、竹田地区

 国の重要無形民俗文化財に指定されている、日田の夏の風物詩「日田祇園」。豆田地区、隈地区、竹田地区で山鉾を曳き回す勇壮な姿と、山鉾の美しさは一見の価値がある。年に一度、9基の山鉾が集結する日田祇園山鉾集団顔見世は、晩山として開催されている。山鉾の巡行に合わせて流れる祇園囃子の音色はとても素晴らしい。

日田天領まつり・千年あかり

11月第2土・日曜日
豆田地区・月隈公園周辺

 幕府の直轄地だった頃の栄華や九州を統括した西国筋郡代の着任を再現した行列が、古い町並みの残る豆田町を練り歩く日田天領まつり。また同時に、約3万本の竹灯籠が幻想的な空間を作り出す、千年あかりが開催される。

日田の工芸品

小鹿田焼

 開窯時の手法を今も守り続ける貴重な民芸品。民芸運動の創始者柳宗悦やイギリスの陶芸家バーナード・リーチに称賛され、民芸ブームとともにその名が世に知られている。一子相伝、職人気質の小鹿田焼は、国の重要無形民俗文化財に指定され、陶土を粉砕する唐臼が、静かな山里に響きわたる音は、残したい日本の音風景100選にも選ばれている。

日田下駄

 日田が天領だった天保年間(1830〜1844)に代官が殖産興業の手段として下駄づくりを奨励したことから発展した。伝統の技を受け継ぐ職人の自信と心意気を感じさせる伝統工芸品だ。

日田の味・ぐるめ

鮎料理

 山の緑が濃くなる5月、日田では鮎漁が解禁を迎える。かつて日田の鮎は、木下謙次郎の著書「美味求真」に「饌書に香魚隈河為レ最」とあるように、脂でかたまった肩をいからし、一尺(三十センチ)を超え、アゴが金色に輝く「金口鮎」として珍重されてきた。また、三隈川にはやな場を儲け、鮎の美味しい季節だけやな漁も楽しめる。

うなぎ料理

 うなぎが美味いことで県内外から多くの方が訪れている。その中でも「鰻の湯引き」の料理法は珍しい。また、蒲焼きやせいろ蒸し、う巻きなど、様々な鰻料理が楽しめる。

ゆず料理

 柚子の栽培が盛んで、古くから柚子のある暮らしに親しんできた。その中でも「柚子胡椒」の発祥地と言われ、毎年10月~12月に仕込まれ、薬味はもちろん、ドレッシングや各種料理の隠し味として使われている。

たか菜巻

 誕生した昭和40年頃から日田近隣で親しまれてきたソウルフード。納豆、山芋、ねぎと酢飯を手造りの高菜漬が優しく包み込む、ヘルシーでおいしく歴史ある巻寿司。

問い合わせ
日田市観光協会
TEL:0973-22-2036 / FAX:0973-22-2444
URL: http://www.oidehita.com

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