郡上八幡 ぐじょうはちまん
水とおどりと心のふるさと
“おどりのまち・水のまち”として広く親しまれている『郡上八幡』は、岐阜県のほぼ中央に位置し、面積242.31k㎡、人口16千人余りの山間の町です。町の中心部付近で、清流として名高い長良川とその支流吉田川が合流し、吉田川沿岸に発達した城下町が現在の町並みを形成しています。夏になると、日本三大民踊の一つ『郡上おどり』が開催され、旧盆には徹夜おどりで一晩5万人もの踊り客で膨れ上がります。
郡上八幡の見どころ
郡上八幡城
戦国時代末期、永禄2年(1559)、遠藤盛数によって戦の陣が置かれたのが郡上八幡城のはじまりです。その後、稲葉氏遠藤氏の興亡を経て大普請され、寛文7年(1667)、6代城主遠藤常友の修復によって、幕府から城郭として格上げされました。のちに井上、金森と相次いで入部。宝暦5年大規模な農民一揆がおこり、12代城主金森頼錦は、お家断絶に追い込まれるというわが国歴史上、最も壮絶な一揆(宝暦騒動)が展開されました。金森氏に代わって宝暦9年に丹後の宮津から転封した青山幸道は、城下の殿町に居館を築き、旧二の丸は本丸、旧本丸は桜の丸、松の丸に改められました。明治4年廃藩置県とともに廃城となった城は、翌年から石垣を残して取り壊されました。現在の城郭一帯の石垣すべてが県の史跡に指定され、天守閣は市の有形文化財に指定されています。作家司馬遼太郎氏も『街道をゆく』の中で感動を記しております。
郡上八幡博覧館
町並み保存運動に連携して大正時代に建てられた旧税務署の外観をそのまま残した建物です。内部は郡上八幡の「水とおどりと心のふるさと」のキャッチフレーズにそって歴史伝統・水環境や郡上おどりなどテーマ別にわかりやすく展示してあります。また、平日は1日5回、11時、12時、13時、14時、15時に、土、日、祝日には10時、16時も加えた計7回、郡上おどりの実演を行っております。
郡上八幡旧庁舎記念館
郡上八幡を訪れる観光客の休息、便宜を図る施設です。町の中心、新橋のたもとにあって、吉田川の大瀬(だいせい)とよばれる早瀬を見下ろし「ちょっと一休みする」には格好の場所。建物は旧郡上八幡役場で国の登録文化財の指定を受けています。内部は郡上八幡の特産品の展示販売や地元の食材を使った軽食処「旧庁舎食堂」、2階は郡上おどりの体験会場となる「かわさきホール」があります。また、総合観光案内所として郡上八幡観光協会もここにあります。季節のおすすめ、見どころ味どころ、郡上ことばでお手伝いします。どうぞお気軽にお立ち寄りください。
宗祇水
小駄良川のほとり、宮ヶ瀬橋の近くに昔よりこんこんと湧き出る泉がありました。夏は冷たく、冬は温かいところから、周辺住民の「生活の水」として使用されていました。清らかな水が湧き出ることから清水(しみず)と呼ぶこともありました。
宗祇水の由来は、連歌の宗匠として知られた飯尾宗祇が文明年間この泉のほとりに草庵を結んで、この清水を愛用したところから名付けられたものです。
旧環境省が選定した「日本名水百選」の第1号に指定されたことで有名になった湧き水です。
郡上八幡の年中行事
郡上本染鯉のぼりの寒ざらし
市無形文化財の指定をうけた渡辺一吉氏の伝統工芸郡上本染。Japan Blueの名で海外でも知られています。大寒の川には「カチン染め」の鯉のぼりが色鮮やかに泳ぎます。鯉のぼり、タペストリーから手軽なセーブルセンター、コースターなど風土が生んだ染めの数々がございます。
郡上おどり
「郡上の八幡出てゆく時は、雨も降らぬに袖しぼる」の歌詞で知られる郡上おどりは400年以上にわたって唄い踊り続けられてきたもので、もともと江戸時代に当時の領主が領民の融和を図るため、盆おどりを奨励したのがはじまりとされています。ですから観光客も地元の人も一つ輪になって踊る楽しみがあります。ここに郡上おどりは「見るおどり」ではなく「踊るおどり」といわれる所以があります。おどりは7月中旬から9月上旬までの約30数夜に渡って行われます。これは町内の縁日の祭りとして行われるものです。曲は全部で10曲あり、テンポの速いものやゆったりした曲を混ぜて演奏しています。老若男女を問わず毎年約30万人もの踊り子が浴衣姿に下駄を鳴らして全国から集います。郡上おどりは2022年「ユネスコ無形文化遺産」に登録されました。
郡上八幡春まつり
郡上八幡の春の大例祭として毎年4月第3土曜日・日曜日に行われる祭礼で、八幡町市街地にある3つの神社(岸劔神社・日吉神社・八幡神社)の太神楽の共演が見もの。
郡上八幡の工芸品
郡上紬(つむぎ)
郡上の農家では、昔から「地織り」(くず繭をためてつむいで手機でつくった自家用紬)が盛んに織られました。一説には、平家の落人が野蚕繭をつむぎ、草や木を煎じて染めたのが前身だともいわれていますが、その伝統も明治以降に衰退してしまいました。戦後、地域に根ざした技術の振興を理想とする、故 宗広力三氏(人間国宝)によってこの「地織り」が復興され、さらに研究を重ねて創り上げられたのが郡上紬です。
郡上本染(ほんぞめ)
郡上本染を継承する渡辺家は、天正年間(1570〜80)の創業であり、430年にわたって野生の草木を使って藍染めをする農家の手甲、脚絆、野良着などを染めてきました。郡上八幡の古い家並みに続く立町の紺屋「渡辺染物店」で当主渡辺一吉氏は15代「菱屋安平」の家名を襲名。全国でも珍しい正藍の伝統と技術を守り続ける職人として知られています。
郡上八幡の味・ぐるめ
- 交通
- JR高山本線 美濃太田経由 長良川鉄道 郡上八幡駅下車 市内まで徒歩20分
- 問い合わせ
- 郡上八幡観光協会
- TEL:0575-67-0002 / FAX:0575-67-1771
- E-mail: gujoodri@rd.mmtr.or.jp
- URL: http://www.gujohachiman.com/kanko/