山鹿 やまが
にぎわいと活力あふれる都市の創造
山鹿市は熊本県北部に位置し、福岡・大分の両県と境を接しています。市の北部には美しい山間地域と清らかな渓谷・渓流があり、中央部から南部にかけては、菊池川水系の恩恵を受けた田園地帯が広がる自然豊かな都市です。また、豊富な湯量と良質な泉質で知られる山鹿温泉郷をはじめ、古き町並みを今に伝える豊前街道、国指定重要文化財「八千代座」、国指定史跡「鞠智城」などの多くの文化財を有しています。
毎年、8月15日・16日の2日間にわたり行われる「山鹿灯籠まつり」は、千人灯籠踊りや花火大会、上がり灯籠など盛りだくさんの内容で行われ、全国から多くの観光客が訪れています。和紙と糊だけで作られる伝統工芸品の金灯籠を頭に掲げた女性達が優雅に舞う「千人灯籠踊り」は、幻想的な灯りのページェントとして九州を代表する夏の風物詩となっています。
山鹿の見どころ
八千代座
明治43(1910)年、旦那衆と呼ばれていた山鹿の実業家たちが建てた芝居小屋「八千代座」。江戸時代の様式の中にドイツ製のレールを用いた廻り舞台などを備えた造りで、今も歌舞伎や郷土芸能などの催しが行われ、人々を楽しませています。今では珍しい枡席や鮮やかな天井絵、浪漫あふれるシャンデリアなど一見の価値あり。昭和63年に国重要文化財に指定。公演日以外は館内の見学が可能です。
さくら湯
今から約380年前、当時の肥後細川藩主の御茶屋として建てられたことに端を発する木造温泉「さくら湯」。明治の初期に山鹿の先人達の尽力によって大改修されてからは市民温泉として生まれ変わり愛されてきた、山鹿温泉の元湯が昔の面影そのままに、平成24年11月、再生されました。唐破風のある南北の玄関や十字にクロスした独特の屋根の形、貴賓客が使用した「龍の湯」など、明治以来の往年の姿を可能な限り再現しています。
山鹿灯籠民芸館
和紙と少量の糊だけで作られる山鹿の伝統工芸品、「山鹿灯籠」。平成25年、国の伝統的工芸品に指定されました。大正14年建造の銀行を改造した館内には山鹿灯籠の作品や、江戸時代に細川藩主が利用した「御前湯」の天井に描かれていた伝・狩野洞容(かのうとうよう)作「双竜争玉」が飾られています。別館では、緻密で高度な技術が求められる山鹿灯籠の制作実演を間近で見学できます。
鞠智城
鞠智城は今から約1300年前に、大和朝廷が築いた山城で、全国でも珍しい八角形の鼓楼が特徴です。当時、東アジアの政治的情勢は、非常に緊張していました。日本は、友好的であった百済を復興するため援軍を送りましたが、663年の「白村江の戦い」で、唐と新羅の連合軍に敗北しました。このため、事態は急変し、直接日本が戦いの舞台となる危険が生じました。そこで九州に、大宰府を守るために大野城(福岡県)、基肄城(佐賀県)、金田城(長崎県)が造られました。鞠智城は、これらの城に食糧や武器、兵士などを補給する支援基地でした。現在国指定史跡になっており、国営公園を目指しています。
チブサン古墳・オブサン古墳
チブサン古墳は全国的に知られる装飾古墳(国指定史跡)。約1500年前の古墳時代後期に造られた全長約50mの前方後円墳です。壁画に描かれた2つの同心円が乳房を思わせることからその名が付けられ、「乳の神様」として現在も信仰されています。200mほど離れた場所にある突堤付き古墳のオブサン古墳には、連続三角文などの装飾が施されています。
山鹿の年中行事
山鹿温泉祭
平安時代の「和名抄」にも温泉郷として登場し、千年以上の歴史を誇る山鹿温泉。
明治7年(1874)頃から湯祭りを「温泉祭」として、春と秋に開催されていましたが、現在は春に開催されています。
古式ゆかしい「御幸式行列」や、温泉の恵みに感謝を捧げる巫女たちによる「湯壽の舞」をはじめとした、温泉にちなんだ各種行事や催しが行われます。
犬子ひょうたん祭
祭りの起こりは江戸末期。ある年のこと、疫病が流行し、里人たちが困り果てていると、祇園の神が枕元に立ち、「ほこらの場所を変えるように」と告げました。そこで神社を現在の場所に移動すると、どこからか子犬が現れ、神輿から離れず、無事に移動すると消えてしまいました。その後、疫病は消滅。里人たちは子犬の姿を、祇園さんの好きな酒を入れる「ひょうたん」とともに米粉で作り、疫病除けのお守りとして一年間部屋の隅に飾るようになりました。
山鹿灯籠まつり
古くから、人々の間で受け継がれてきた山鹿市最大の夏のまつり。その由来は、濃い霧に行く手を阻まれた景行天皇の一行を、松明を掲げた山鹿の里人がお出迎えしたことといわれています。2日間にわたり行われるまつりは、「奉納灯籠」や「花火大会」などと盛りだくさんの内容。中でも圧巻は、頭に灯籠を掲げた女性たちが優雅に舞い踊る「千人灯籠踊り」です。幾重にも重なる灯の輪が、見る人を幻想的な世界へと誘います。
温泉復活感謝祭
文明5年(1473)3月、山鹿の宝である温泉が突然枯れてしまった事があります。その時、金剛乗寺の住職、宥明法印が薬師堂を建て、温泉復活の祈願を不眠不休で行ったところ、同年12月20日の夜中、再び以前にも勝るお湯が湧き出てきました。以来、宥明法印は温泉復活の大恩人として敬われ、温泉の再湧した12月20日を湯祭りの日として法印の功績を讃えています。
山鹿の工芸品
山鹿灯籠
木や金具をまったく使わず、和紙と少量の糊だけで作る山鹿灯籠は、室町時代から伝わるとされる伝統工芸品です。熟練の技を持つ灯籠師の手で細部にいたるまで精巧に仕上げられ、紙の芸術品とも言われています。山鹿灯籠まつりの主役、「金灯籠」から城造り、神殿造り、座敷造りなど様々な様式があります。
平成25年に国の伝統的工芸品に指定されました。
山鹿の味・ぐるめ
- 交通
- JR新玉名駅より産交バス『山鹿温泉』行き約50分
- 問い合わせ
- 山鹿市役所 観光課
- TEL:0968-43-1579 / FAX:0968-43-8795
- E-mail: kankoh@city.yamaga.kumamoto.jp
- URL: https://yamaga-tanbou.jp/